予防歯科の重要性とは

むし歯や歯周病はひとたび病気になると自然に治ることはありません。
基本的には軽度→重度へと一方通行で進んでいきます。
もちろん治療により「似せた材料で修理」したり、「人工物で補う」ことはできます。
しかし、それは「元のように」なっただけで、「元通り」になったわけではないのです。
むし歯や歯周病にかかっていない状態が最良であり、これに優ることはありません。

ですので、
① 病気のない状態をどう維持していくのかをお伝えして、毎日のホームケアを実践していただくこと
② 定期的に来院していただき、良い状態をキープできているのかをチェックし、もしむし歯や歯周病につながりそうな状態だったり、病気の進行を発見した場合は早期に治療すること
① ②を継続的に行なうことが重要で、これこそが予防歯科であります。

昨今、お口の健康が全身の健康に深く関わっていることが分ってきています。
口は消化管や呼吸器の入り口であるため、口の中の細菌が消化器や肺に影響をもたらしたり、細菌が歯肉の血管から血流にのって動脈硬化や血栓を作り、心筋梗塞や脳梗塞を引き起こす可能性もあります。
その他にも早産、低体重出産、糖尿病などは歯周病との関連が分っています。

お口の健康とともに全身の健康の増進のためにも予防歯科が重要となります。

火事は起こしてしまうと火消しは大変で、消火できても元には戻らず、
大きな代償を負うこととなるでしょう。
むし歯や歯周病においても全く同じことが言えるのです。
一旦病気をつくってしまうと治療は大変で、治ったと言ってもご自身の健康な歯とは
大きく変わってしまい、また全身へも影響をもたらし、大きな代償を負うこととなるでしょう。
「後悔先に立たず」
予防歯科で病気を未然に防ぐことが大変重要なのです。


ラビット歯科は「真の予防」にこだわっていきます!「真の予防」を掲げるラビット歯科、どのように実現しようとしているのでしょうか? 院長に聞いてみました!    

院長プチインタビュー

―「真の予防」とは具体的にどういうことですか?

「真の予防」の最初のステップは、歯医者さんに治療ではなく予防で通ってもらう、そのために通いやすい環境にすることです。 通うにしても費用が気になるところですよね。

―はい、主婦は一番そこが気になります。

実は、何年か前までは保険診療では予防への対応が出来なかったんです。 なので、予防部分は保険外(自費)でしたが、今は保険診療のSPTで対応が出来るようになりました。 保険範囲内ですので、患者さんのお金の負担は少なく済みます。

―お財布にやさしいのはとてもありがたいです!通いやすいポイント1ですね。

予防で歯医者さんに来る、つまりむし歯や歯周病が出来ない事が一番良いことじゃないですか? 「むし歯や歯周病(病気)を作らない」をもっと真剣にみんなで目指そうよ、と。 そのためには、まずスタッフを含めた医院全体の意識を変えなければなりません。 その意識が浸透して、ようやく皆が目的を明確にして、目標に向えるようになってきました。 ホームページに理念を掲げてからは最初から自分たちの思いに共感してくれる人が集まるようになり、チーム力が上がってきました。

―チーム医療ですね。ちなみに治療と予防に来る患者さんの割合はどれくらいですか?

僕がラビット歯科に来て14年目なんですけど、初めの頃から定期的に来る人は比較的多くて、6割が治療、4割が定期検診でした。 ただ、最近はドクターが治療する数が減ってきてて・・・治療よりリコール(予防)の割合が増えてきて、6割が定期検診、4割が治療になってきました。

―おお、素晴らしい!みんな歯医者さんに来ても痛い思いはしていない、という事ですね。

美容室に行くような感覚で定期的に来てもらってます。 「定期検診」と言いがちなんですが、あくまでも衛生士が歯の掃除をするのは「定期予防処置」です。 もっと言えば、磨いているだけじゃなく、病気が出来ないための処置なんですよというのは伝えたいですね。

―予防歯科が保険で出来ますよということですね!ちなみに先ほど出た「SPT」とは何でしょうか?

SPT(Supportive Periodontal Therapy:サポーティブペリオドンタルセラピー)とは「歯周病安定期治療」のことです。 数年前から本格的な予防を保険診療内でやれるようになったので、患者さんが「通いやすい予防」につながってます。 PMTCという歯のクリーニングは自費だと安くても5000円くらい、それがSPTだと3600円くらい、しかも、患者さんの来院頻度が1カ月に1回でもOKです。 もっと言えば、キレイにするだけじゃないし、磨きを学びに来てほしいです。

―磨きを学ぶ・・・ですね。確かに(歯の汚れの)染め出しすると歯が真っ赤になってトホホって毎度思います。歯磨きを習う、教えてくれるところってないですよね・・・。

TBIっていうんですけど。

―何ですか?TBIとは?

Tooth Brushing Instruction(トゥース ブラッシング インストラクション)・・・歯磨き指導ですね。 院内の話だけでは伝わらないので、メッセージをこのように手紙にまとめました。

―♪拝啓この手紙~読んで~るあなたは~どこで~何をして~いるのでしょう?みたいな。

いやいや、ちょっと違います。(笑) 来ている患者さんに去年の正月から渡しているお手紙「真の予防」。 患者さんに伝えたくて、作ったものなんです。 正しいブラッシングを身に付けない事には、しょうがない。 来てもらう事も大事なんですけれど、毎日の自宅での歯磨きのスキルを身に付けないことには「真の予防」は達成出来ません。 磨きが完璧に出来てないことを知ってもらって、歯ブラシの当て方、使う器具とかも細かく伝えて、「磨く技術」が向上しないと「綺麗さ」は変わらないのです。

―歯医者さんでクリーニングをやってもらうだけじゃなく、自分の歯磨きのスキルアップをする?

はい、1回の指導じゃ変わらないので、繰り返し伝えます。 歯磨きはその方の長年の癖があって、そう簡単に変われないのです。 やる気を出してくれる人でも次の検診時に完璧か?というと忘れて出来ていない場所がある。 そんなときは「今回はココがよくなりました!じゃあ今度はコチラも頑張りましょう!」と伝え方も工夫してます。 「真の予防」のために、私たちも伝え方を学んで患者さんにより響くような言い方で励ましながら褒めながら変わってもらう必要があるんです。 1カ月に1回の定期検診時に伝えても直らないので、例えば1週間後に来てもらって、OKなら2週間後に来てもらう、いわば歯磨きレッスンです。。 月2回目以降は保険診療の関係上ブラッシング指導で30分1650円掛かりますが、覚えるまで短い間隔で来てもらうと、より学習効果が上がります。

―勉強やピアノと一緒ですね・・・短期集中の方が覚えは早いですか?

「1ヶ月以上空けた場合は復習の効果が見られなかった。」(https://www.toyo.ac.jp/uploaded/attachment/799.pdf)という調査結果もあるので、短期集中のほうがいいんです。 30分歯磨きの仕方だけをレッスンに来ると考えると、なかなか中身の濃いレッスンですよね。 これが子供のうちに習慣になれば、大人になった時の財産になりますよね。

―仕上げ磨き卒業のタイミングに子供が歯磨きをマスターすれば、親も安心して文字通り手放しで喜べますよね。

戸田市も蕨市も中学生までは医療費が掛からないんです。 「歯医者に来てもお金を払わない」というイメージがあるので、あまり踏み込めなかったんですけど、そう言っていたら良い口の状況へと変わらないので、そういう枠を作りました。

―将来の子供の健康を担保できるなら、安いものです。親御さんも投資し甲斐があると思います。

そう考えてもらえるように、テクニックをしっかりマスターしてもらうよう伝えなきゃと思います。 こんなデータがあるんです。 歯の治療ばかりやっている人は、歯科治療に生涯約400万円掛かるというデータがあります。 同じお金を掛けるなら、健康でいるために掛けましょうと。

―痛いときだけ治療した人は400万円!(汗)これだけあれば、何回もハワイに行けます!

この資料は、患者さんの2回目の来院時にココ(カウンセリングルーム)で30分掛けてお見せしています。 何で予防が必要か?をスタッフが患者さんに伝えます。

―先生手作り資料ですか?

はい、伝えたくて!

―診察台で説明されることはあっても、座って話をしてもらったことってないです・・・診察台に乗っただけでも緊張するので、話があまり頭に入ってきません・・・。

診察台で3分くらい話しても、アタマに入らないですよね。 意外とやってみると、患者さんがよく聞いてくださるんです。 来年(2022年)の1月からTBI(歯磨き指導)をもっとハードルを上げて「磨けていないという定義」を知ってもらおうと今動いています。

―「磨けていないという定義」とは具体的には?

「PCR(plaque control record:プラークコントロールレコード)」・・・磨けていない場所、つまり染め出した口全体のパーセンテージで、一般的に20パーセント以下を目指すことが歯科の教科書的なところです。 でも、実際に染め出しをするとそんな人はほぼいなくて50パーセントくらい。 気づいていない汚れている場所がいっぱいあります。 今まで目標は設定していなかったんですけど、来年はまずは磨けていない場所を50パーセント以下にすることを目標にします。

―計測器とかあるんですか?

写真に撮ります。 まずは50パーセントを目指し、20パーセントにステップアップできた人は、3か月に1回出来ていることを再確認してもらえばいいです。 数値目標があれば目指しやすいですよね。 「スタッフが曖昧にしちゃうと、患者さんのためにならないじゃない?」という意識改革です。 患者さん自身にどうしても頑張ってもらう部分があるのですが、衛生士やドクターはそこに寄り添う「トレーナー」や「伴走者」というイメージです。 離脱しそうになったら励ましたり、できたところは褒めながらアドバイスします。 いわば、マラソンのキューちゃんこと高橋尚子さんと小出監督みたいな感じです。 患者さんにもスタッフにも変わってほしいから、コミュニケーションをいっぱい取っていきたいと思ってます。 気軽に話しかけてください、どうぞよろしくお願いいたします。

【取材後記】

実は歯のクリーニングは気持ちがよくて寝てしまうこともあります。 気持ちのいい歯の予防があるのです。 同じお金をかけるんだったら、入れ歯やインプラントでなく、自分の歯を長く持たせる予防に掛けて、おじいちゃんおばあちゃんになっても自分の歯で好きな物が食べられるようにしたいですよね。 また、歯医者さんに行って褒められると嬉しいですよね。 歯磨きマスターになったことを一生の財産にするために、レッスンを受けるという発想がいいなと思いました。




予防歯科について院長がお答えします

― むし歯、歯周病の予防策はありますか?

歯ブラシ、デンタルフロス、歯間ブラシ、濃度の高いフッ素入り歯磨き粉は必ず使っていただきたいのですが、それらを使っての毎日のホームケアと定期的に歯科医院でプロケアを受けていただくことが予防につながります。

日常の生活においての注意点としては、
① 間食は回数を少なく、決まった時間にとるようにしてください。 だらだら食いはむし歯リスクを高めます。
② 意識して呼吸をする方は少ないと思いますが、口呼吸はむし歯、歯周病だけではなく歯並びにも影響したり、鼻呼吸に比べインフルエンザなどの感染症へのリスクも高まるなど、口呼吸の悪影響は大きいので意識して鼻呼吸にしましょう。


― なぜ定期的に歯科医院を受診する必要があるのですか?

むし歯や歯周病はある程度進行するまで症状が無いことが多く、
気付いた時には病気が進んでいます。
病気を引き起こす要因にプラークと歯石の付着があるのですが、
今までの私の経験上、ホームケアを頑張られている方を含めた多くの方がご自身では気付けない部分にプラークや歯石が付いています。

ご自身では気付けない病気や汚れを早期に見つけるため、
または病気や汚れが無いことを確認するために定期的に歯科医院を受診しましょう。


― 定期検診、PMTCはどれぐらいの間隔で受ければ良いのですか?

定期検診では
① 良いホームケアが維持できているのかをチェック、改善法の提案
② むし歯、歯周病ができていないか、進行していないかをチェック
③ 付いている汚れ(プラーク、歯石、ステインなど)を取り除く
を主に行います。

次の定期検診まで理想的なホームケアが維持されていればプラーク、歯石が付いてこないはずなのですが、 残念ながら大体の方が多少の差はありますが、プラーク、歯石が付いてきます。
1~3か月での定期検診がおすすめです。


― プラーク、歯石とは何ですか?

プラークは食べ物の残りカスと思われがちですが、
実際は残りカスを栄養とする口の中の細菌が繁殖した固まりです。
粘着力があり、水に溶けないので、うがいだけではとれません。
歯ブラシ、歯間ブラシ、デンタルフロスなどで擦り取る必要があります。

歯石はプラークが長期間、と言っても2週間ほどですが、歯の表面に付いたままでいると、唾液成分と合わさって(石灰化)、石のように固くなったものです。
歯石になると歯磨きでは取れません。歯科医院で取り除く必要があります。


― 歯医者さんには歯が痛くなった時に行けば良いですか?

痛みがある状態だと病気はある程度進行しています。
治療に多くの時間とお金がかかってきます。
それよりは定期的に歯科医院を受診することで病気を予防し、万が一にも病気が見つかった場合でも早期に治療すればかかる時間とお金も減らせると思います。


― フッ素はなぜ歯に良いのですか?

フッ素が歯に作用するとフルオロアパタイトという構造ができ、歯の質が強化されるため、むし歯になりにくくなります。
また、歯から溶け出したミネラルを戻しやすくする働きもあるので、初期のむし歯であれば進行を止めたり、治ることもあります。


― フッ素塗布はいつぐらいから始めればいいですか?

歯科医院で高濃度フッ素を定期的(3か月毎)に塗布するのは2歳くらいからと思っておいてください。
ご家庭においては歯が生えてきたらフッ素濃度が1,000ppm以下のジェルや歯磨き粉をごく少量(米粒大)使い、就寝前を含めた1日2回以上の歯磨きを行うことが 最新の推奨方法です。


― 歯磨きをするときに注意する点はありますか?

使う道具のそれぞれの推奨される使い方を守ることです。
一般的な歯ブラシでは細かく動かしながら汚れを擦り取るイメージです。
一方、音波ブラシは歯の面に当てるだけで細かく動かさない方が良いです。
歯磨き粉はフッ素をしっかり作用させるために歯ブラシの長さと同じくらい多めに付けてください。
磨き終わりはなるべくフッ素が歯に留まるように、唾液と歯磨き粉を吐き出すだけでうがいをしないほうがフッ素効果が高いですが、うがいをする場合は少量の水で1回だけにしてください。

あと、食後は直ぐに磨くのではなく、可能であれば30分ほど経ってから歯磨きを行ってほしいです。
直ぐに磨くと歯のすり減りにつながる可能性があるからです。

通常、お口の中は中性に近い状態ですが、物を食べると酸性に傾きます。
唾液にはお口の中を中性に戻す作用があり、食後30~60分で中性に戻るので、唾液のパワーを生かすことでダメージの少ない歯磨きにつながります。
ただ、「可能であれば」と上に書いたようにあまり神経質になるほどではないです。
何よりも食後はきちんと歯を磨くことが大切です。


― 歯磨きのときに、歯ブラシとフロスのどちらを先にするのが良いですか?

フロスや歯間ブラシで歯と歯の間の汚れを取り除いてから歯ブラシで全体を磨いてください。


― 歯から血が出たときはあまり磨かない方が良いのですか?

強い痛みを伴う場合や広範囲にわたるような出血は別として、歯磨きの時に部分的に滲んで出るものは、プラークや歯石の付着によって歯肉炎や歯周炎が起こり出血するものが多いので、力加減に気を付けていただいたうえでしっかりと磨くことで炎症が収まり、出血も収まります。
1~2週間経っても出血が続く場合は歯科医院の受診をおすすめします。


― むし歯の菌は、歯磨き粉で殺菌されますか?

残念ながら歯磨き粉にはむし歯菌を全て死滅させるほどのものは入っていません。
むし歯菌に負けないように歯の質を強くするフッ素やミネラル成分だったり、プラークやステインなどの汚れが落ちやすくするための成分が入っています。


― 歯周病とは、どのような病気なのですか?
(歯槽膿漏、歯周炎、歯肉炎との違いもお願いします)

お口の中の歯周病原菌が歯と歯ぐき(歯肉)のすき間(歯周ポケット)に侵入して
① 歯肉に炎症を引き起こした状態=歯肉炎
② 歯肉炎にプラスして、歯を支える骨(歯槽骨)を溶かして歯をグラグラにさせてしまう状態=歯周炎
歯肉炎と歯周炎を合わせて歯周病といいます。
歯磨きが適切でないとプラークが歯と歯肉の境目に増えて、プラークの中の細菌が出す毒素によって歯肉に炎症が起こり、進行すると膿がたまって腫れたり出血したり歯槽骨を溶かしてしまうので、重度の歯周炎では歯のグラつきや歯肉が下がってきて、歯が抜けてしまうこともあります。
歯槽膿漏は歯周ポケットから膿が漏れ出る状態なので重度の歯周炎と同義です。


― 歯周病は何歳ぐらいからなるんですか?

何歳からと一概には言えないのですが、20歳頃から発症するリスクが上がってきます。
これは喫煙や不規則な生活などの習慣が増えたり、独自の歯磨き方法になっていたり、定期的に歯科医院を受診していなかったり、糖尿病になったりなど、歯周病と関連のある要因が生活習慣として増えることが影響すると考えられます。
軽症・重症の違いはありますが、20歳以上の80%以上が歯周病にかかっていると言われています。


― 歯周病はどうやって治すんですか?

プラーク、歯石の付着がないお口の環境にしていきます。
まずはプロービング検査やレントゲン検査で歯周病の進行度を判定し、お口の診査、汚れ具合の検査や唾液検査、歯磨きのレッスンで原因を探り、歯科衛生士と歯科医師で治療の計画を立てて治療を進めます。
一番大切なのはご自身で行う毎日のホームケアなので、理想的なホームケアを知っていただき実践していくことと並行して、付いてしまっているプラーク、歯石の除去を歯科衛生士が行います。
深い歯周ポケットの中に歯石が付いている場合は麻酔を使って取り除いたり、歯周ポケットを浅くするために歯肉を整形する場合もあります。
患者さんご本人と歯科衛生士と歯科医師がチームとなって、理想的なホームケアの実践と歯科医院でのプロケアの両方で歯周病を治していきます。


― 歯石が気になるのですが、それだけでも受診は可能でしょうか?

もちろん大丈夫です。
歯石はそれ自体に病原性はないとされていますが、表面がザラザラしていて新たなプラークが付きやすいため、結果として歯周病を引き起こします。
歯磨きでは取れないので、歯科医院で取り除きましょう。


― 被せ物や詰め物をした歯もむし歯になりますか?

治療した歯でもむし歯はできます。
むし歯が大きくて神経の治療をしている歯でもむし歯はできます。
歯と被せ物・詰め物との境目がむし歯の再発するリスクの高いところです。
治療で被せ物や詰め物を入れる必要がある場合は、材料の違いによってむし歯の再発リスクに差があるので、治療を選択する際はその辺も考慮しましょう。


― ちゃんと歯を磨いているのに、むし歯ができやすいのはなぜですか?

歯磨きはむし歯をつくらないためのとても重要な行動ですが、他にも気を付けなければいけないことがあります。
むし歯は、
むし歯菌(ミュータンス菌)、糖質(砂糖)、歯の質 の3つの要素が重なると時間の経過とともに発生します。
ですので、むし歯予防には
① お口の中のむし歯菌を減らすこと(歯磨き、キシリトール・乳酸菌を積極的に摂取)
② ジュース類を含めた砂糖の摂取を減らすこと(間食を代用甘味料の物や甘い物以外に)
③ 歯の質を強くすること(フッ素洗口液、フッ素・リン酸カルシウム入り歯磨き粉の使用)
これらのことをできるだけ多く習慣にしていただくことがむし歯予防には重要です。


― 予防歯科の治療は保険診療ですか?

最近は予防歯科の治療範囲も保険診療で賄えます。
ただ、歯科医院ごとの施設の基準により、受診の間隔に制限があります。
ラビット歯科では「かかりつけ歯科医機能強化型歯科診療所」という、なかなかハードルの高い施設基準をクリアしているので、予防歯科の治療を1か月毎に保険診療で行うことができます。
ちなみに、全国の歯科医院のうち「かかりつけ歯科医機能強化型歯科診療所」として認可されているのは20%以下、5件に1件ほどです。